この記事では配当利回り3.5%以上の高配当銘柄を3つ紹介します。
この3銘柄の特徴は6つです。
- 配当利回り3.5%以上
- 自己資本比率40%以上
- 過去5~10期で増配傾向
- 今期も財務または業績が好調
- 株高の今でも株価的に十分狙える
- 決算月:3月
というわけで、こうした特徴3銘柄がこちらです。
記事の最後にデメリットも説明しています。
※今回の記事で登場する数字は2021年2月23日時点のものになります。あらかじめご了承ください。
スカパーJSATホールディングス(9412)
今回紹介する5万円以下で買える銘柄は、こちらのスカパーJSATホールディングスです。
- 株価:460円
- 配当利回り(予想):3.91%
- 1株配当(予想):18円
スカパーJSATホールディングスの事業
- メディア事業:「スカパー!」
- 宇宙事業:アジア最大の通信衛星サービス
この2つが柱です。
スカパーというと、どうしてもメディア事業の方の印象が強いですね。
スカパーJSATホールディングスのセグメントと業績
簡単に業績概要を説明します。
メディア事業の業績は、やや右肩下がりです。
しかし企業としてのスカパーは、宇宙事業の方がメディア事業よりも利益率の面では貢献しています。
宇宙事業の方はまだ基礎固めといったところですが、アジア最大の通信衛星サービスを展開しています。
伸びしろは十分ありそうですね!
スカパーJSATホールディングスの今期の業績
3Q累計で
- 営業収益:+0.5%
- 営業利益と経常利益、さらに四半期純利益:+32%超
- 自己資本比率:+1.7%(62%)
- 1株あたり純資産:+20円(787.83円)
利益が非常に伸びてますね。
通期の業績予想も上方修正しています。
スカパーJSATホールディングスの配当について
配当についてのポイントはこちらです。
- 配当利回り(予想):3.91%
- 1株配当(予想):18円
- 配当:過去10期増配傾向
配当性向はバラつきが見られます。
上方修正した通期の業績予想をもとに配当性向を計算すると、約42.79%となります。
良い水準に収まりそうです。
長期保有をするうえでの懸念点の1つとしては、有利子負債は少なくないところです。
ただ、危険レベルでもありませんし、個人的には今のところ特に問題視しなくてもいいかなと思います。
ナカバヤシ(7987)
次に紹介するのはナカバヤシです。
後ほど紹介しますが、今回紹介する銘柄のなかでは唯一株主優待があります。
- 株価:620円
- 配当利回り(予想):3.55%
- 1株配当(予想):22円
ナカバヤシの事業
- BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)
- 手帳などの文具
- 図書館本の製本
BPOは例えばコールセンターの代行になります。
またナカバヤシは図書館本の製本の最大手です!
最近飲料業界のニュースになった紙ストローもつくってます。
ナカバヤシの今期の業績
3Qまでの累計(前期比)をチェックしましょう。
- 売上高:457億6100万円(▲4.7%)
- 営業利益:12億7500万円(+5.3%)
- 経常利益:16億5900万円(+11.9%)
- 四半期純利益:9億円(▲4.5%)
参照:https://www.nakabayashi.co.jp/_files/News/0/793/file/20210210.pdf
売上高と純利益はやや減少していますが、営業利益と経常利益は良いですね。
ただし、3Qで進捗率54.5%なので通期見通しの達成は困難かなという印象です。
ナカバヤシの配当
次に配当について見ていきましょう。
- 配当利回り(予想):3.55%
- 1株配当(予想):22円
参照:https://www.nakabayashi.co.jp/company/ir/pdf/200528.pdf
利益が伸びて配当も伸びてるパターンですね。
配当性向的に無理はしてないです。
これまで堅実だったので、今期の業績がイマイチでも配当を維持するスタミナがあるのかもしれません。
ナカバヤシの株主優待【自社製品】
ナカバヤシは株主優待もあり、積極的です。
保有株数に応じてグレードアップしていきます。
- 100株以上で付箋
- 500株以上で自社製品から選択
- 1500株以上で自社製品3000円相当
- 2500株以上で自社製品5000円相当
- 5000株以上で自社製品10000円相当
ここまでグレードアップしていける銘柄は見たことありません。
センチュリー21・ジャパン(8898)
世界最大級の不動産仲介である米センチェリー21を国内で展開している企業が、センチュリー21・ジャパンです。
レオパレス21ではありません
これまで紹介した2つは東証1部銘柄でしたが、センチュリー21は東証ジャスダック上場銘柄です。
- 株価:1090円
- 配当利回り(予想):3.67%
- 1株配当(予想):40円
センチュリー21・ジャパンの事業
事業概要を簡単に説明すると、主に都市圏でフランチャイズ展開しています。
サービスフィー(手数料)が収益の約77%を占めています。
手数料ビジネスは利益率が高い企業が多いので要チェックですね!
センチュリー21・ジャパンの今期の業績
3Q累計で、売上高も利益も▲ですが、進捗率は96%台です。
もともと出していた通期の業績予想はマイナス予想でしたが、それよりは悪くならなさそうです。
センチュリー21・ジャパンの配当
- 配当利回り(予想):3.67%
- 1株配当(予想):40円
過去10期連続増配傾向(1株配当30円→50円)でしたが、今期は▲10円の40円と減配になりますので、連続記録ストップです。
とはいえ、財務面をチェックすると、
- 自己資本比率:89.8%
- 有利子負債:なし
ということで、財務面とても強固ですね。
こうした財務面もあってなのかは分かりませんが、配当性向はこれまでざっくり50~60%ありました。
利益率(ROEとROA)もここ数年は一ケタ強ですが、それまではずっと二ケタでした。
利益率が下がったといっても、元が高いのでまだまだ問題ない水準だと個人的には思います。
実際、営業利益率は20%以上をキープし続けています。
おわりに|3銘柄のデメリット解説
あらためて今回紹介した銘柄はこちらの3つです。
今回紹介した銘柄はそれそれいろんな良さがありますが、
企業規模や流動性(出来高)が少ないのがデメリットです(スカパー除く2銘柄)。
流動性が低いということは、株価の値上がりはあまり期待しづらいです(反面、何かの拍子に突発的に急騰することもありますが)。
こうしたデメリットをふまえて期待できるのは、
堅実な財務のもと、これからも安定して利益を出し続け、安定して高い配当を出し続けてくれることです。
身も蓋もない言い方をしてしまうと、金のなる木であり続けてほしいということです。
高配当株投資には相性の良い銘柄だと思います。
この3銘柄の株価は日経平均の株高に吊られてる感じもあまりしないので、ポートフォリオのバランス調整に組み入れてみるのもアリだと思います。
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